2005 年 10月 18日
報道関係者各位
イーソル株式会社

フォステクスのマルチ・トラック・レコーダー「MR-8HD」を、イーソルの開発ツールを使って開発、イーソルのT-Kernel、ファイルシステム、USBスタックも搭載


~リアルタイムシステム開発時の問題を容易に解決できる豊富な開発ツールを使い、
効率的な開発を実現~

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田 勉、以下イーソル)は、フォステクス カンパニー製の マルチ・トラック・レコーダー(MTR)新製品「MR-8HD」が、イーソルのT-Kernelベースシステム開発スイート「eBinder」 を使って開発されたことを発表します。また、イーソルのT-KernelとFATファイルシステム「PrFILE2」、USBデバイス側スタック 「PrUSB/Device for M66592」が「MR-8HD」に搭載されたことをあわせて発表します。昨年リリースされた、フォステクス  カンパニーのポータブル・レコーダー「FR-2」と前モデルの「MR-8」にもイーソル製品が採用されています。

eBinderが提供する、リアルタイムOSを使ったリアルタイムシステム開発のために特化した豊富な開発ツール・機能群により、 高品質な製品の効率的な開発を支援できました。「MR-8HD」に搭載されたeT-Kernelは、システム全体のベースとなるタスク管理や メモリ管理、リアルタイム処理を行っています。PrFILE2は、PC互換のファイルを保存したり読み出したりといった、ファイルの 操作環境を提供しています。また、USB2.0 High-speedに対応しているPrUSB/Device for M66592の搭載により、高速なPCへの ファイル転送が可能です。

「MR-8HD」は、3.5インチの40GBハードディスクを内蔵し、最大4トラックの同時記録と8トラックの同時再生が可能なマルチ・トラック・レコーダーです。高品質の非圧縮44.1kHz/16bitでの記録、AD/DAとして24bitチップを採用するなど、レコーダーの性能をフルに活かすことができます。そのほか、音響機器メーカーとして定評のあるフォステクス カンパニーならではの、音楽編集に便利で多彩な機能が多く盛り込まれています。

デジタル・マルチトラッカー MR-8HD
フォステクス カンパニー・ウェブサイト:http://www.fostex.co.jp




フォステクス カンパニー 技術部 日比野 様 のコメント
「T-Kernelやイーソルのミドルウェアに最適化されたeBinderの各種のツールと機能を使うことで、開発の早期に問題を発見でき、開発期間の短縮とコストの削減が達成できました。またT-KernelとPrFILE2、PrUSB/Deviceは、すでに相互動作が確認済みのため、プラットフォーム周りの問題に手を煩わされることなく、すぐに上位のアプリケーション部分の開発に取り組むことができました。」


イーソル株式会社 取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「「FR-2」と「MR-8」に引き続き、フォステクス カンパニー様の最新MTR「MR-8HD」にイーソルの製品を採用して頂いたことは、大変光栄です。イーソルは、組込みソフトのエンジニアの方が、製品の一番の魅力となるそれぞれのアプリケーション部分の開発に注力できるよう、開発環境と製品のベースとなるリアルタイムOSとミドルウェアのご提供を通じて、バックアップしたいと考えています。また、エンジニアが一番忙しい開発中に、ニーズにあわせた製品のカスタマイズやアフターサポートなどのプロフェッショナルサービスを提供し、包括的に支援していきます。」



■参考資料
eBinder について
eBinderは、T-Kernel、μITRONをコアとするシステム向けの開発スイートです。従来のT-Kernel/μITRONソフトウェア開発に不足 していた、優れた開発環境を提供します。リアルタイムOSを使ったシステム開発のためにゼロから設計された開発ツール・機能群 を使うことで、リアルタイムシステム特有の問題を容易に解決でき、リアルタイムOSを最大限に活用できます。eBinderは、 C/C++コンパイラを含む各種開発ツール群と、あらゆる組込みソフトウェアのベースとなるターゲットプラットフォームを構成する モジュール群があわせて提供されます。

「eBinder」詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/ebinder.html



eT-Kernelについて
eT-Kernelは、リアルタイムOSベンダーであるイーソルがこれまでμITRONで培ってきたノウハウと技術をもとにして、 T-Engineフォーラムが配布するオープンソースのT-Kernelに性能面・機能面で改良・拡張を加えたT-Kernelの拡張版です。システム起動時間の大幅短縮、T-Monitorレスでの動作による高速な割込み応答性、タスク切り替えの高速化、コンフィギュレーションによるメモリフットプリント調整機能、ハードウェア依存部のレイヤー化、モジュール化による移植性の向上などを実現しました。eT-Kernelには、システム規模と用途にあわせた3つのラインアップがあります。μITRONと近い構成を持つ μITRONからの移行に最適な「eT-Kernel/Compact」、eT-Kernel/CompactをベースにT-Engine標準のデバイスドライバが付属した「eT-Kernel/Standard」およびメモリ保護機能とプロセスモデルをサポートする大規模開発に最適な「eT-Kernel/Extended」です。

「eT-Kernel」詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/et-kernel.html



PrUSB/Device について

PrUSB/Deviceは、USB1.1および2.0仕様に準拠したデバイス側のUSBスタックです。マスストレージクラスのサンプルソースが標準添付されますので、USBストレージ機器への対応が容易に出来ます。さらに標準添付の「USBデバイス検証ツール」を使い、データのやり取りをWindows上で確認できる為、より効率的な開発が可能です。

「PrUSB/Device」詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/prusb.html



イーソル株式会社 について

イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、 組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一 貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
イーソルはT-Engineフォーラムの幹事会員として、T-EngineおよびT-Kernel関連の技術開発、サービス提供を強力に進めています。 取り扱っている組込みソフトウェア製品には、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」のほか、T-Kernelの拡 張版「eT-Kernel」、μITRON4.0仕様準拠「PrKERNELv4」のリアルタイムOSをはじめとするRTOS/ミドルウェア製品群「eParts」 のラインナップがあります。
2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに 「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。



eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
* eT-Kernel、PrHTTPD、PrMAIL、PrSNMP、PrUSB、PrPCCARDはイーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。