2009年10月7日
報道関係者各位
イーソル株式会社

英ARM社がイーソルの「eCROSパートナープログラム」に参加


~マルチコアプロセッサをはじめとするARMRコアをサポートした、
組込みソフトウェアプラットフォーム「eCROS」の開発、販売、プロモーションで協力~

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、イーソルが運営するパートナープログラム「eCROSパートナープログラム」に英ARM社が入会したことを発表します。これによりARMは、このプログラムを通じてイーソルから提供されるT-Kernel/μITRONベースの組込みソフトウェアプラットフォーム「eCROS」を利用した、ARMR CPUアーキテクチャの開発や関連ツールなどの開発を進めていきます。さらに開発だけでなく、販売、プロモーションの各場面で相互に協力していきます。両社はこれまでの関係をさらに強固にし、ARM CPUおよびeCROSを利用する、コンシューマ機器、車載機器をはじめとする組込みシステムの開発者向けに、より優れた商品と技術サービスを提供していきます。

従来イーソルとARMは、両社の製品開発やプロモーションなどで緊密に連携してきました。イーソルは、ARMのパートナープログラム「ARM Connected Community」の設立当初より、主要メンバーの一社として活動しています。またeCROSは、ARM7™、ARM9™、ARM11™などの各ARM CPUコアをサポートしており、MPCore™マルチプロセッサもいち早くサポートしました。今後Cortex™-A9 MPCoreのサポートを予定しています。さらに、イーソルはARM社よりARM社純正コンパイラ「RealViewR Compilation Tools」のサブライセンスを受け、eCROSに含まれる開発環境「eBinderR」に同梱して提供しています。

eCROSは、T-KernelまたはITRONから選択できるリアルタイムOS、開発ツール、各種ミドルウェア、プロフェッショナルサービスの4つの要素から構成される、統合化されたソフトウェアプラットフォームです。スケーラブルOSのメリットを活用したソフトウェアの共通化と、システムの信頼性確保を強力に支援します。eCROSはインテグレーションや動作検証があらかじめ済んでいるため、アプリケーション開発に集中することができます。さらにポーティングやカスタマイズ、受託開発を含むプロフェッショナルサービスを利用すれば、ソフトウェアプラットフォームの構築やチューニングに手を煩わせる必要はありません。eCROSは、デジタル家電や車載機器をはじめとする様々な分野、様々な機種で採用実績を持ち、その信頼性、性能や機能に定評があります。

eCROSパートナープログラムは、eCROSを利用して組込みソフトウェアを開発するエンジニアを、パートナー企業とともに強力に支援することを目的としています。本プラグラムを通じてイーソルは、ミドルウェアや半導体・IP、各種開発ツールなどを開発・販売するパートナー企業によるeCROS対応商品の開発を積極的にサポートします。さらに、eCROS対応商品の販売、プロモーション活動をパートナー企業とともに行います。パートナー企業のeCROS対応商品のラインアップが広がることにより、組込み機器の開発者は、多くの選択肢の中から必要なものを選択し、eCROSベースのソフトウェアに組み込むことができるようになります。

▼ARMウェブサイト(日本語): http://www.jp.arm.com/
▼eCROSパートナープログラム詳細: http://www.esol.co.jp/embedded/ecros_pp.html
▼eCROS詳細: http://www.esol.co.jp/embedded/ecros.html


ARM director of marketing, System Design Division Mark Onions のコメント
「このたび弊社がeCROSパートナープログラムのメンバーとなったことで、これまで両社で築いてきたマルチコアソリューションをさらに発展させ、ARM社とイーソルの多様なソフトウェア製品をデジタルコンシューマ機器をはじめとする組込みシステム向けに提供していきたいと考えています。」

イーソル株式会社 常務取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント
「ARM社によるeCROSパートナープログラムへの参加を歓迎します。これまでもARM社は弊社にとって欠かせない重要なパートナーのひとつですが、今回ARM社がeCROSパートナープログラムに加入したことにより、さらに両社の関係が強固になることを期待しています。両社のより緊密な連携により、コンシューマ機器、車載機器などの組込みシステム開発に携わるエンジニアを強力に支援していきます。」

補足資料

■ARM Connected Communityについて
ARM Connected Communityは、ARMアーキテクチャをベースにした製品の設計から製造、そして最終製品まで完全なソリューションを提供するために、600社以上が提携した世界的なパートナーネットワークです。シリコン、設計サポート、ソフトウェアやトレーニングなどのプロバイダーおよび各種団体などを含む、半導体業界全体にわたる企業メンバーにより構成されています。ARMはConnected Communityメンバーに共同プロモーションやネットワーキングの機会を与え、パートナーの協力によって最終製品の市場への迅速な投入を実現しています。ARM Connected Communityのメンバー企業はWebsiteの連絡先より相互に連絡することが可能です。

■イーソル株式会社と「eCROS」について
  イーソル株式会社は1975年の創業以来、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。イーソルは、「Inside Solution」をブランドスローガンに、ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
  エンベデッドプロダクツ事業部は、組込みシステム開発向けに、「開発環境」、 「リアルタイムOS」、「ミドルウェア」、そして「プロフェッショナルサービス」までを含むソフトウェアプラットフォーム『eCROS』(eSOL Component Real-time OS platform/イークロス)をご提供しています。多くの実績に裏打ちされた高い信頼性を持つeCROSの導入により、「高い品質」と「開発の効率化」の両立を実現します。ソフトウェア製品のご提供だけでなく、ニーズに合わせたプロフェッショナルサービスをあわせてご提供することで、開発者の皆様がアプリケーション開発に専念できる環境を作ります。eCROSを構成するリアルタイムOSには、システムの規模と用途にあわせた4つのプロファイルを持つT-Kernel拡張版「eT-Kernel」と、組込み分野で多くの実績があるμITRON4.0仕様に準拠したリアルタイムOS「PrKERNELv4」を揃えています。開発環境としては、T-Kernel/μITRONベースシステム開発スイート「eBinder」を用意しています。またミドルウェアには、ネットワーク/ファイルシステム/USB/グラフィックスなどの幅広いラインアップを揃えています。
  日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。



*ARM、ARM Powered、RealViewは、英ARM社の登録商標です。
ARM7、ARM9、ARM11、MPCore、Cortexは、英アーム社の商標です。
「ARM」とは、ARM Holdings plc、その事業会社であるARM Limited、
各地域の子会社であるARM INC.、ARM KK、ARM Korea Ltd.、ARM Taiwan、
ARM France SAS、ARM Consulting (Shanghai) Co. Ltd.、ARM Belgium N.V.、
AXYS Design Automation Inc、AXYS GmbH、ARM Embedded Technologies Pvt. Ltd
およびARM Physical IP, Inc.の全部または一部を意味します。
*eBinder、eParts、PrKERNEL、PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PictDirectは
イーソル株式会社の登録商標です。
*eCROS、eT-Kernel、PrUSB、PrMTPはイーソル株式会社の商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。