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     2004 年 7月 1日
報道関係者各位
イーソル株式会社

富士通コンピュータテクノロジーズの『指紋認証組込みソリューション』にμITRON4.0『PrKERNELv4R』とFATファイルシステム『PrFILER』が搭載


イーソル株式会社 (本社:東京都中野区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)のμITRON4.0準拠RTOS『PrKERNELv4』とFATファイルシステム『PrFILE』が、株式会社富士通研究所が開発し、株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:小新井宏行、以下CTEC)が販売およびサポートを行う『指紋認証組込みソリューション』のソフトウェアに搭載されました。

7月7日~7月9日まで東京ビッグサイトで開催されます第7回組込みシステム開発技術展(ESEC)のCTECブースにて、実機上で動作する『指紋認証組込みソリューション』のデモンストレーションが展示される予定です。

CTECが提供する『指紋認証組込みソリューション』は、他人受け入れ率0.0002%の「誤認証(なりすまし)」を許さない業界トップレベルの性能を持つ富士通独自の指紋認証技術をコアとしています。傷やシワによる分断の補正や、汗や加圧による癒着を分離するなど、環境に強く優れた安定性を持ちます。さらに、指紋認証システムにおける従来の特徴点抽出方式に加え、特徴点同士の連結関係まで判断する、富士通研究所独自の認証アルゴリズム(特徴相関法)を開発し、高精度認証を実現しています。この指紋認証技術コアは、実績として富士通製品である指紋認証装置「Fingsensor」、「Secure Login Box」、携帯電話などに搭載されています。

CTECは、指紋認証システムのための標準ソフトウェアパッケージを用意し、富士通独自の指紋認証ソフトウェアを、ユーザのターゲット環境にあわせてカスタマイズするサービスを提供していきます。さらに、指紋センサーの選定、センサー個別の画像処理部ソフトウェアの開発サービスの提供、指紋認証ソフトウェアを搭載する組込みの設計・開発から試作、量産までハードウェア・ソフトウェアを含めたトータルソリューションの提供も行います。

搭載されている『PrKERNELv4』は、μITRON4.0スタンダードプロファイルに完全準拠したリアルタイムOSです。機器の応答性を最大限に高めることができるプリエンプティブカーネル機能を実装しており、優れたリアルタイム性能を実現します。『PrKERNELv4』は、携帯電話やデジタルカメラ、カーナビゲーションシステム、プリンタからFA機器まで幅広い組込み機器に採用されています。また、『PrFILE』は、FAT12/16/32、VFATをサポートしたFATファイルシステムです。PCと同じ方式でファイル管理を行うため、組込みデバイスで使用するファイルの交換などが可能です。

イーソルは、『PrKERNELv4』『PrFILE』をはじめとするRTOS/ミドルウェア製品群「eParts」だけでなく、μITRON/T-Kernelベースシステム向け開発スイート「eBinder」、組込みシステムにおける長年の実績とノウハウからなる確かな技術を持ってユーザのニーズに木目細やかにお応えするテクニカルサービスを提供し、3つの分野から組込みシステムを包括的にバックアップしています。

▼ 第7回組込みシステム開発技術展(ESEC)
詳細:http://web.reedexpo.co.jp/ESEC/
▼ 『eParts』(PrKERNELv4、PrFILE)
詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/eparts.html
▼ 株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ(CTEC)
詳細:http://www.ctec.fujitsu.com/

株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ 藤村 様のコメント
「『eParts』(PrKERNELv4、PrFILE)は、コンパクトでスケーラブルな構造になっており、指紋認証システムに最適でした。ソースコード提供なので、自分でカスタマイズを行うことができ、柔軟性に優れています。また、イーソルの製品サポートのエンジニアには、迅速で木目細やかな対応をしていただきました。こういった総合的なイーソルのサービスにより、結果として開発期間の短縮とコストの削減が実現できた、と考えています。」

イーソル株式会社
取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸 のコメント

「指紋認証は、数多いバイオメトリクスの中でも、高いセキュリティレベルを低い導入コストで実現できる、最も注目されている技術です。富士通コンピュータテクノロジー様の指紋認証ソリューションに、『eParts』製品をご選択いただいたことは、大変光栄です。
弊社は、リアルタイムOS/ミドルウェア製品群の『eParts』、開発環境の『eBinder』、テクニカルサービスの3つの分野から、組込みシステム開発を支援しています。約30年に渡る組込みの技術・知識・ノウハウを元にイーソルが開発した製品は、数々の実績を持ち、信頼性のあるものです。また、メーカーならではの、製品を熟知したエンジニアによる製品サポート、開発エンジニアのニーズに柔軟にお応えするカスタマイズなどのテクニカルサービスは、大規模化・高機能化を辿る組込み開発の現場のエンジニアの方々より、ご好評頂いております。今後も製品ラインアップの拡充、サービスの質の向上などを一層図ることで、開発エンジニアの重要なパートナーとして、組込み開発をバックアップしていきます。」

■補足資料

(1)ePartsについて
ePartsは、組込みシステムのためのリアルタイムOSやさまざまなミドルウェア製品など、
イーソルが開発・販売・サポートを一貫して行うソフトウェア部品群のブランド名です。
コンシューマ製品からFA機器まで、幅広い製品で採用されており、実績に裏打ちされた信頼性には定評があります。μITRON4.0「PrKERNELv4」、業界最高速TCP/IPプロトコルスタック「PrCONNECT2」、組込み用ウェブサーバ「PrHTTPD」、FATファイルシステム「PrFILE」、USB2.0準拠デバイス側スタック「PrUSB」、PictBridge向けSDK「PictDirect」などのラインナップがあります。

(2)イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。 お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
取り扱っている組込みソフトウェア製品には、「eBinder」のほか、μITRON4.0準拠「PrKERNELv4」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。
2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、
ヨーロッパ、アジア市場向けに「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。

*eBinder、PrKERNEL、PrFILE、PrCONNECT、PictDirect、PrUSBはイーソル株式会社の登録商標です。
*TRON は"The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
*ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
*μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
*TRON, ITRON, T-Engine, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、
特定の商品ないしは商品群を指すものではありません。
*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。