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2004 年 5月 25日
報道関係者各位
イーソル株式会社
日本アルテラ株式会社

eSOL、アルテラのNios Ⅱ 対応リアルタイム・オペレーティング・システムを提供

~μITRON 4.0 準拠 「PrKERNELv4 for Nios Ⅱ」の自動コンフィギュレーション機能で
実現するデザイン・プロセスの簡素化~
 

日本アルテラ株式会社(東京都新宿区西新宿、代表取締役:日隈 寛和、本社:アルテラ・コーポレーション米国カリフォルニア州サンノゼ、社長兼CEO:ジョン・デイナ、NASDAQ:ALTR)は本年5月25日、イーソル株式会社のμITRON4.0準拠リアルタイムOSのPrKERNELv4Rが、アルテラの最新ソフトコア・プロセッサのNiosR Ⅱをサポートすることを発表しました。2004年第3四半期のリリースを予定しています。Nios Ⅱ ソフトコア・エンベデッド・プロセッサと親和性を高めたイーソルのPrKERNELv4を利用することで、system-on-a-programmable-chip(SOPC)ソリューションを構築するエンベデッド・デザイナは、最小限の労力で柔軟なシステム構築が可能になり、デザイン・プロセスを簡素化し、市場投入期間を短縮することができます。

Nios Ⅱ ソフトコア・エンベデッド・プロセッサは開発ツールチェーンを使い、システムの要求仕様に応じて自由にカスタマイズできますが、PrKERNELv4 for Nios Ⅱの最大の特長は、割り込み周辺等のNios Ⅱ のカスタマイズ状況に応じて、PrKERNELv4が自動的にコンフィギュレーションされることです(注1)。Nios Ⅱ 内にある割り込みコントローラの設定変更時に開発ツールが出力する情報を利用することで、PrKERNELv4のボード依存部ソースファイルを手編集することなく、ソフトウェアで使用する割り込み周辺処理が自動的に変更されます。エンベデッド・デザイナは、開発途中にNios Ⅱ の構成を変更してもリアルタイムOSをいちから再ポーティングする必要なく、新たな構成のNios Ⅱ 上で即座にPrKERNELv4を動作させることが可能になります。

PrKERNELv4は、μITRON4.0スタンダードプロファイルに完全準拠しており、機器の応答性を最大限に高めることができるプリエンプティブカーネル機能を実装しています。各種組み込みシステムに最適なプログラムサイズで、優れたリアルタイム性能を実現します。また、資源獲得時に発生するタスクの実行優先順の逆転を最小時間で回避するプライオリティ・インバージョン(優先度逆転)の回避機構を標準装備しています。さらに開発者がシステム設計の際に、機能を実現するのに多様な手段を取れるよう、ミューテックス、可変長メモリプール、資源の動的生成などの拡張機能も追加されています。イーソルはRTOSカーネルのみならずミドルウェアを含むePartsRやRTOSベースシステム向け開発スイートのeBinderR、およびユーザのニーズに柔軟にお応えするテクニカルサービスにより、組み込みシステム開発の総合的なサポートを提供しています。

イーソル 取締役エンベデッドプロダクツ事業部長の上山 伸幸氏は、「当社がNios Ⅱ ソフトコア・エンベデッド・プロセッサに対応するRTOSを提供することは、拡大するFPGA市場からみて当然の成り行きです。これにより組み込みシステム業界におけるSOPC技術の浸透もさらに加速されると考えます。今後、開発者はプログラマブル・ロジックの利点を享受できるとともに、ソフトウェアの開発サイクルを加速化させることができます」と述べています。

日本アルテラ プロダクトマーケティング・マネージャの堀内 伸郎は、「RTOS、ミドルウェア、開発プラットフォーム、テクニカルサービスなど、組み込みシステム開発において既に実績を持つ総合的ソリューション・プロバイダであるイーソルによるNios Ⅱ サポートを喜ばしく思います。PrKERNELv4独自の自動コンフィギュレーション機能は、開発サイクルの短縮を実現し、ソフトコア・エンベデッド・プロセッサであるNios Ⅱの特性を最大限に生かしたシステムを構築することを可能にします。 Nios Ⅱプロセッサを採用するユーザのシステム開発に際し、更に広範なミドルウェアとテクニカルサービスの提供にも大いに期待しています。」と述べています。

注1)割り込み周辺情報以外の自動コンフィギュレーションも合わせて検討中です。

■補足資料

(1)エンベデッド・プロセッサ Nios Ⅱ ファミリについて
アルテラのNios Ⅱ ソフトコア・エンベデッド・プロセッサ・ファミリは、プログラマブル・ロジックおよびsystem-on-a-programmable-chip (SOPC)統合ソリューション向けに最適化されています。3種類のNios Ⅱ コアと複数のFPGAデバイス・ファミリから成る選択肢により、開発者の要求する性能と価格帯に幅広く対応しています。Nios Ⅱ コアは汎用RISCプロセッサで、ユーザ・ロジックと組み合わせたり、アルテラのFPGA上でプログラムすることが可能です。このプロセッサは、32ビット・インストラクション・セット、32ビット・データ・パス、ならびにコンフィギュラブルなインストラクションおよびデータ・キャッシュを備えています。Nios Ⅱ エンベデッド・プロセッサは、アルテラのPLD製品およびHardCopyTMデバイスで使用する限り、ロイヤリティ費用は無償となります。OEMアプリケーション向けのASICライセンスは、追加費用で購入できます。詳細情報は、www.altera.com/nios2(日本語:www.altera.co.jp/nios2)に掲載されています。

(2)イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
取り扱っている組込みソフトウェア製品には、RTOSベースシステム向け開発スイート「eBinder」のほか、μITRON4.0準拠「PrKERNELv4」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。
2004年1月に米国オレゴン州に子会社 eSOL, Inc. を設立し、日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに「eBinder」、「eParts」の販売活動を広げています。イーソルに関する詳細情報は同社のWebサイト(www.esol.co.jp)に掲載されています。

(3)アルテラ・コーポレーションについて
アルテラ・コーポレーション(NASDAQ:ALTR)は、system-on-a-programmable-chip(SOPC)ソリューションの世界的パイオニアです。ソフトウェア・ツール、IP(Intellectual Property)および技術的なサービスとプログラマブル・ロジック技術を組み合わせ、価値の高いプログラマブル・ソリューションを全世界で約14,000の顧客に提供しています。アルテラに関する詳細情報は同社Webサイト(www.altera.com)に掲載されています。

■ Altera、The Programmable Solutions Company、および弊社特定デバイスの定義は、すべてアルテラ・コーポレーションの米国及びその他の国における登録商標、商標またはサービス・マークです。eBinder、eParts、PrKERNELv4は、イーソル株式会社の登録商標です。その他記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。