2003年10月29日
報道関係者各位
イーソル株式会社

組込み用RTOS/ミドルウェアシリーズ「eParts」がTMS320DM270に対応


~デジタルカメラなどのデジタル情報家電製品のシステム基盤がいち早く構築可能に~
 

イーソル株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:澤田勉、以下イーソル)は、イーソルの開発・販売する組込み用RTOS/ミドルウェアシリーズ「eParts」が、テキサス・インスツルメンツ社製デジタル情報家電向けデジタル・メディアDSP「TMS320DM270(DM270)」に対応を完了し、リリースしたことを発表します。「eParts for DM270」を選択することで、デジタル・カメラやデジタル・ビデオ・カメラなどのハイエンド機器のシステム基盤がすぐに整えられるため、開発者は上位アプリケーションの開発のみに注力でき、開発期間とコストを大幅に削減します。

今回「DM270」に対応が完了したのはμITRON4.0「PrKERNELv4」です。これにより、「DM270」に対応したePartsのラインナップには、FATファイルシステム「PrFILE」、SDカードドライバ、コンパクトフラッシュドライバ、メモリスティック専用FATファイルシステム「PrFILE for Memory Stick」、USBドライバ「PrUSB」、PCを介さずにデジタル・カメラからプリントできる規格、PictBridge向けSDK「PictDirect」が揃いました。それぞれの親和性は高く、組み合わせても、単体でも使えます。また、「eParts」はシステム定義ファイルで資源を組み込み、APIを使うことでリンクオブジェクトに組み込まれていますので、柔軟なシステム構成が可能です。必要なものだけを選択することで、コードサイズを最小限に抑えることができます。

「TMS320DM270」は、VGA(640×480ピクセル)解像度で毎秒30フレームのMPEG4動画圧縮/伸張をリアルタイムに実行することができます。これによりワンチップで、デジタルカメラに高画質動画処理の機能を加えることが可能になり、デジタル・ビデオ・カメラとの融合を実現します。また「DM270」はMPEG4に加え幅広い動画規格、オーディオ、音声の各規格に対応しています。さらに各種デジタル家電との融合が必至となる今後のニーズに対応して、各アプリケーション機器へのインターフェイスを搭載しています。これにより、カメラ画像をビューワで見たり、PCに取り込んだり、大容量メモリに保存するなどのニーズにも1チップで対応します。プログラマブルDSPを使用しているため、ソフトウェアを入れ換えるだけで様々なアプリケーション開発に迅速に対応が可能です。

尚、RTOSベースシステム向け開発スイート『eBinder for DM270』を合わせて使うことで、包括的に「DM270」ベースのシステムの開発が可能です。『eBinder』はRTOSベースのアプリケーション開発に特化した開発ツール群と、自社開発の各種RTOS/ミドルウェア製品群がターゲット側プラットフォームとして合わせて提供されます。システムの状態をグラフィカルな遷移図で表示可能な解析ツールや、ミドルウェアのそのときどきの内部情報が一目で参照できるシステムブラウザなどで効率的なアプリケーションの開発が可能になります。

日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 DCESカンパニービデオ&
 イメージング事業部イメージング製品部部長 波多野 誠 様 のコメント

「『DM270』上で即座に動作する『eParts』シリーズを使うことで、お客様のシステム開発にかかる期間の削減が可能になります。デジタルメディア機器を開発計画しているお客様にとって『DM270』と『eParts』をくみあわせる事で早期製品開発が実現できると期待しています。」

イーソル株式会社
取締役エンベデッドプロダクツ事業部長 上山 伸幸のコメント

「急速に需要が伸びているデジタル・カメラやデジタル・ビデオ・カメラなどにはTI社製DSPが多くのシェアを占めていますが、DM270にポーティング・最適化された『eParts for DM270』をあわせて使うことで、開発者は最終製品の差別化を決定づけるアプリケーション開発のみに注力でき、いち早くこれらの製品を市場に投入することが可能になります。さらに、『eBinder for DM270』を使うことで、開発効率を上げることはもちろん、品質の高い製品の開発が可能です。」

■補足資料

(1)『eParts』について
ePartsは、組込みシステムのためのリアルタイムOSやさまざまなミドルウェア製品など、イーソルが開発・販売・サポートを一貫して行うソフトウェア部品群のブランド名です。μITRON4.0「PrKERNELv4」、TCP/IPプロトコルスタック「PrCONNECT」、組込み用ウェブサーバ「PrHTTPD」、FATファイルシステム「PrFILE」、USB1.1/2.0準拠「PrUSB」、PictBridge向けSDK「PictDirect」などのラインナップがあります。

▽ 『eParts』詳細:http://www.esol.co.jp/embedded/eparts.html

(2)イーソル株式会社について
イーソル株式会社は1975年の創業以来、「コンピュータエンジニアリングを通じて社会に貢献する」、という理念のもと、組込みソフトウェア業界、及び流通・物流業界で実績を重ねてきました。お客様の満足を第一に、開発、販売からサポートまで一貫したサービス、トータルソリューションを提供します。
取り扱っている組込みソフトウェア製品には、「eBinder」のほか、μITRON4.0準拠「PrKERNELv4」をはじめ、各種ミドルウェア製品のラインナップがあります。

■ TMS320DM270は日本テキサス・インスツルメンツ社の登録商標です。
■ ePartsはイーソル株式会社の登録商標です。
■ PrKERNELv4、PrFILE、PrCONNECT、PrUSBはイーソル株式会社の登録商標です。
■ PictDirectはイーソル株式会社の商標です。
■ eBinderはイーソル株式会社の登録商標です。
■ TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。
■ ITRON は "Industrial TRON" の略称です。
■ μITRON は "Micro Industrial TRON" の略称です。
■ TRON および ITRON は特定の商品ないしは商品群を指す名称ではありません。
■ 記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。