PrMTP

概要

PrMTPは、携帯電話/メディアプレーヤーなどのポータブル機器と、Windowsパソコンや据え置き型ビデオ/オーディオ機器間で、音楽/動画/静止画といったさまざまなメディアデータを双方向にやり取りするためのMTP (Media Transfer Protocol) プロトコルスタックです。

PrMTPのほか、PrFILE2, PrFILE2 exFATPrUSB HostPrUSB Deviceなど、必要なミドルウェアをパッケージとして提供しています。このパッケージを利用して、こうしたMTP機器のプラットフォームを即座に構築することができます。


     拡大画面図


MTPとは


Windowsで標準サポート

MTPは、Windows Media Player 10が利用できるWindows XPおよびそれ以降のWindows OSにて標準でサポートされています。MTPに対応した機器は、専用ソフトやドライバをPCにインストールしなくても、Windows PCとのデータのやりとりが簡単、便利に行えます。今後、Windowsに接続する機器は、MTPの搭載が必須になることが見込まれています。



Windows Mediaの著作権保護技術 (WMDRM) に対応

多くのオンラインミュージック/ビデオストアが採用しているWindows Mediaの著作権保護管理技術WMDRM (Digital Rights Management) で保護されたコンテンツを取り扱う場合には、MTPが必須になっています。MTPを機器に搭載することで、音楽や映像、書籍などのデジタルコンテンツを、違法コピーから守り、安全に取り扱うことができます。



PTPをベースに開発、PTPと比べたMTPのメリット

MTPは、画像転送用のPTP (Picture Transfer Protocol) をベースに米マイクロソフト社が開発した、PTPの上位互換規格です。PTPと比べて、高速にオブジェクトの一覧を取り出すなど、大容量ファイルや多数のファイルを一度に扱う時の便利な機能が充実しています。静止画/動画/音楽などさまざまな種類のメディアデータを、ひとつのプロトコルで処理できるのもMTPのメリットです。



FAT以外のファイルシステムを導入可能

MTPは、ファイルシステムの種類を問いませんので、FATファイルシステム以外のファイルシステムを導入することができます。堅牢で高速なファイルシステムを導入して、製品の差別化をはかることなどができます。



パソコン/据え置き型機器からポータブル機器の制御が可能

MTPは、パソコン/据え置き型ビデオ/オーディオ機器側からポータブル機器の制御ができる機能をもっています。機器をリモート操作したり、機器のイベントをモニタリングしたり、機器のプロパティを読み取ったり、設定したりといった操作ができます。USB接続のMass Storageクラスベースの機器ではこのような機能はありません。



オートシンク (AutoSync) 機能を搭載

MTPは、ファイルをドラッグ&ドロップしたり、アプリケーションを起動したりしなくても、機器が接続されると自動的にコンテンツを転送する機能を持っています。Windows Media Playerを事前に設定することによって、転送するコンテンツのタイプや種類などをあらかじめ設定しておくことができます。



サポートしているファイルタイプなどの情報を自動的にPCに知らせる

MTPは、機器がサポートしているファイルタイプや機能などの情報を、自動的にPC側に知らせる機能を持っています。Windows Media Playerは、新たなコンテンツが追加されたときに、登録されている機器に合ったファイルタイプや圧縮率に自動的に変換し、機器が接続されると変換されたファイルの転送を開始します。



PCとのファイルプロパティ情報の同期

MTPは、ポータブル機器上で設定されたファイルのプロパティ情報を、PC側と同期することができます。



各種設定が簡単に

USB接続のMass Storageクラスベースの機器と同様に、PCのマイコンピュータを開くと自動的にデバイスが認識され、簡単に各種の設定ができます。

PrMTPの「イニシエータ」と「レスポンダ」

PrMTPには、「イニシエータ」と「レスポンダ」の2種類があります。USB機器の「ホスト」と「デバイス」、ネットワーク機器の「サーバ」と「クライアント」と同じような関係です。

イニシエータは、レスポンダに対して、データ転送やコマンド制御などのリクエストを発行し、レスポンダはそのリクエストを受けて処理を行います。イニシエータの応用例には、据え置き型のビデオ/オーディオプレーヤーやカーオーディオなどがあります。Windowsは標準でMTPイニシエータをサポートしています。レスポンダの応用例には、携帯音楽/メディアプレーヤーや携帯電話、デジタルカメラなどがあります。


PrMTPの概要


PrMTP Responder

ポータブル機器向けのMTPレスポンダ側プロトコルスタックです。



  • 携帯型オーディオ/メディアプレーヤー向け
  • オブジェクトのストレージ機能 (オブジェクトストア) が仮想化されているため、
    アプリケーションからファイルシステムに透過的にアクセスが可能
  • Windows Media Player 10との相互接続性検証済み
  • Windows Mediaの著作権保護技術 (WMDRM) に対応
    ※WMDRMの使用にあたっては、別途マイクロソフト社との契約が必要です。
  • FAT以外のファイルシステムでも使用可能
  • ソースコード提供

 PrMTP Responder アーキテクチャ




MTP, PTPプロトコルコアMTP、PTPパケットの作成/解析や、通信相手との間にはられるセッションの管理等を行うPrMTPコア機能
オブジェクトストア画像・音声・映像等のメディアファイルをストレージする機能
サイズの大きいファイルを大量に効率よく扱う用途に特化
トランスポートパケットの転送機能
転送方式の違いを吸収、転送方式が変わってもトランスポートより上位の変更は不要
MTP/USBMTP、PTPをUSB上で使用可能にするトランスポート機能
Still Image Capture DeviceクラスをベースとしたMTPクラスドライバとして実装される
MTP、PTPをTCP/IPネットワーク上で使用可能にするトランスポート機能 (MTP/IP) にも対応予定



PrMTP Initiator

据え置き型機器向けのMTPイニシエータ側プロトコルスタックです。



  • 据え置き型ビデオ/オーディオプレーヤー、カーナビ/カーオーディオ向け
  • 接続先のデバイス内のデータを、WMDRMで保護されている/いないにかかわらず、ストリーミング再生可能 (USB digital media streaming をサポート)
  • One-Wire Playback、Two Wire Playbackの両方をサポート
    ※One-Wire Playback:
    イニシエータ機器とレスポンダ機器を1本のケーブルでつなぎます。イニシエータ機器によるレスポンダ機器の制御と、レスポンダ機器からイニシエータ機器への音楽データ (デジタルデータ) の伝送を1本のケーブル (USB) で行います。
    ※Two-Wire Playback:
    イニシエータ機器とレスポンダ機器を2本のケーブルでつなぎます。1本 (USB) は、イニシエータ機器からレスポンダ機器を制御するために使用し、再生、停止、スキップ、早送りなどの操作ができます。もう1本は、レスポンダ機器から出力される音声信号 (アナログ) などをイニシエータ機器に伝送するために使用します。
  • CPU、OS、ファイルシステムに極力依存しないように作成されているため、さまざまな環境へ移植可能
  • PlaysForSure機器との相互接続性検証済み
  • ソースコード提供
  • T-Kernel、ITRON以外にも、各種OSに対応

PrMTP Initiator イニシエータのメリット

今後は、PrMTP Initiatorをサポートする携帯音楽/メディアプレーヤー内の音楽/動画データを、オーディオコンポやカーオーディオなどでストリーミング再生する機能が普及しそうです。これはPrMTP InitiatorのUSB digital media streaming機能を搭載することで実現できます。ヘッドホン端子からのアナログ出力を受け取り、アンプで増幅する従来のやり方に比べ、デジタル信号のまま音楽/動画データを受け取れるため、高い音質/画質で再生できます。WMDRMで保護されたデータの再生も可能です。また、イニシエータ側からレスポンダ側のポータブル機器に対して再生、早送り、巻き戻し、停止などの操作もできます。





必要なミドルウェアを統合したパッケージを提供

必要に応じて、ファイルシステムやUSBスタックなど、MTP機器に必須のミドルウェアを、相互動作検証済みの状態でパッケージにしてご提供します。



保守サービス・カスタマイズサービス

PrMTP Responder、PrMTP Initiatorそれぞれに対し、下記内容の保守サービスを提供します。保守サービスを受けることにより、安心してPrMTPを使った開発に取り組むことができます。

  • メールでの製品に関するお問合せに対する回答
  • マイナーバージョンアップ品の提供

また、独自リアルタイムOSやハードウェアなど、異なる環境にPrMTPを対応させるカスタマイズサービスを提供しています。

動作環境

PrMTPを動作させるためには、RTOS (eT-Kernel推奨) 、ファイルシステム (PrFILE2, PrFILE2 exFAT推奨) 、PrUSB Host (※PrMTP Initiator使用の場合、PrUSB Host推奨) 、PrUSB Device (※PrMTP Responder使用の場合、PrUSB Device推奨) が必要です。
詳細についてはお問い合わせください。