概要

eT-Kernel Temporal Partitioningは、リアルタイムOS eT-Kernel の時間保護技術です。特定のソフトウェアによるCPUの独占を防ぎ、大規模なシステム統合の効率化と、リアルタイム性と信頼性確保を支援します。高い信頼性が求められるシステム、分散開発型の大規模システム、マルチメディア機器などのインターネット接続機能を持つ機器などに最適です。

時間保護技術とは

各タスク/プロセスグループが使用するCPU時間を設定できます。設定されたCPU時間の確実な割り当てをOSが保証します。

eT-Kernel Temporal Partitioningでは、CPUがアイドル状態になった場合は、所属するグループのCPU時間が超過していても、実行可能(Ready)状態のタスクが優先度順に実行されるため、CPUを最大限に活用できます。コンフィギュレーションにより、設定以上のCPU時間の割り当てを行わないこともできます。


解決する課題


大規模なシステム統合時に、リアルタイム性の確保とパフォーマンスの調整が容易に

大規模化する組込みシステム開発の効率化や部品コスト削減のため、オープンソースソフトウェアや、他部門や協力会社などが開発した多くのソフトウェアを統合し、システムを構築するケースが多くなっています。第三者が開発したソフトウェアを利用する場合、設計情報を詳細に把握することが難しいため、動作するタイミングや実際のふるまいと、必要なCPU消費時間を正確に見積もるのは困難です。このため、どの処理をどの優先度で実行するか、といったシステム設計を、従来のタスクやプロセスの優先度設定だけで実現するのは、難しくなってきています。

eT-Kernel Temporal Partitioningを利用すると、特定のアプリケーションが使用するCPU時間を保証できるため、システム統合時には、リアルタイム性の確保とパフォーマンスの調整が容易になります。

信頼度の低いソフトウェアのCPU独占による、処理遅延やシステム機能不全を防止

組込みソフトウェアの大規模化に伴い、第三者が開発したソフトウェアだけでなく、自身が開発したソフトウェアでも、すべての不具合を取り除くことが困難になってきています。また、インターネット接続機能の搭載により、ユーザによる開発元の分からないアプリケーションのダウンロードや、メールやウェブブラウザ経由のウィルス感染などの機会が増加しています。こうした信頼度が低いソフトウェアが予期せずCPUを独占してしまうと、OSを含むほかのソフトウェアが決められた時間までに処理を終えられなかったり、最悪の場合はシステムが機能不全に陥ってしまったりするような事態が起こります。

eT-Kernel Temporal Partitioningを導入することで、システムのリアルタイム性と信頼性を確保できます。

特長

導入が容易

時間保護単位のタスク/プロセスグループ間の通信に通常のAPIを利用できます。また、既存のソフトウェアに手を加えることなくそのまま利用できます。

開発ツール「eBinder」を使った効率的な開発が容易

個々のタスクとシステム全体の挙動を俯瞰的に捉えられるシステム解析ツールや、パフォーマンスチューニングに有用なプロファイリングツールなど、豊富な開発ツールと機能を提供するeBinderを活用し、効率的に開発を進められます。

シングルコア、マルチコア両方に対応

マルチコアプロセッサ利用時には、eT-Kernel Multi-Core Editionと組み合わせることで、マルチコア上のコアグループ上のタスク/プロセスグループの時間も保証します。

システム保護機能との組み合わせでメモリと時間両方を保護

eT-Kernelは、マルチコアシステムの信頼性を確保するための技術として、カーネルや、タスク/プロセスグループをパーティションとして分離し、不正アクセスによるメモリ破壊を防ぐシステム保護機能 eT-Kernel Multi-Core Edition Memory Partitioning を用意しています。eT-Kernel Temporal Partitioning とあわせて利用することで、メモリと時間両方を保護できるため、さらに安全なシステム統合と高い信頼性を実現できます。



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